トラウマとPTSD 4【PTSDと症状2】

PTSDの3つの症状のうち、今回は【再体験】について。

★記憶の再生

望まないときに、トラウマ体験の全体あるいは一部が

繰り返し甦ってきます。

この事によりその時の感覚や考えが繰り返し浮かびます。

例えば、恐怖・パニック・怒り・無力感・悲しみ・嫌悪、その他の感情などです。

その時に感情が噴き出すこともあります。

そうなる自分自身に対する動揺や苦痛に見舞われることもあります。

このような考えや感情は

事実が実際に起こったことと違っていればという願望からおこり

実際に起こったことに意味を見出そうとしていることをあらわします。

 

★悪夢と不眠

夢の中でトラウマ体験を何度も繰り返します。

内容は、体験の再現がほとんどですが

時には、実際に起こったことよりもひどい内容になることがあります。

あるいは、体験そのものではなく関連のあるテーマであることもあります。

悪夢は、夢の中でその体験を処理し

取り込む過程の一つです。

 

★フラッシュバック

前の2つに比べれば、頻度は高くありません。

突然襲ってくる、トラウマ体験の鮮明な再体験です。

強い感情を伴い

その時体験した、身体体験が再体験されます。
(音やにおいも甦ることがあります)

フラッシュバックは数秒から数分続き

その間、周りで起こっていることが分からないこともあります。

そのことで、自分自身がコントロール出来ないことを心配、悩むことがあります。

 

【感覚鈍麻と回避】については、明日。

 

(参考:『心的トラウマの理解とケア』 じほう

    『心に傷をうけた人のこころのケア』 保健同人社

    兵庫県こころのケアセンター パンフレット)