中医学(理論・概観)

整体観(全体観) 

中医学における大切な考え方の一つに、【整体観(全体観)】があります。 これは、個々のものが繋がって一つの全体が出来上がっている という考え方です。 人と自然との全体の関係を重視し 人の体も、自然も同じ法則で動いていると考えます。 自然の中に存在…

七情(しちじょう)

中医学においては疾病の原因になる病因のうち 感情や精神の行き過ぎた起伏が引き起こすものを 『内因』と言います。 それは七情と呼ばれる、7種類のものです。 その7種類とは【喜、怒、思、憂、悲、恐、驚】です。 『黄帝内経』ではこれら七情と五臓の関係を…

人が育つということ

『論語』には 十有五にして学に志す(十五歳で学問に志し) 三十にして立つ(三十になって独立した立場を持ち) 四十にして惑わず(四十になってあれこれ迷わず) 五十にして天命を知る(五十になって天命をわきまえ) 六十にして耳順がう(六十になって人の…

四食(しじき)

きのうは、薬膳料理の実習に参加しました。 今まで何度か実習もしてきましたが 比較的手に入りやすい材料で、家庭料理に近いものを作ってきました。 また、最近は薬膳料理を食べる機会にも恵まれていますが 生薬(しょうやく)を強く意識するものは少ないで…

基本的信頼 VS 不信〈エリクソン発達理論・乳児期〉

1歳になるまでの乳児期に一番優先される発達課題です。この時の重要な他者は、母親的人物です。 「自分の周りには、自分のことを大切に扱ってくれる人がいる」=信頼「自分の周りは、自分に敵対的な人で満ちている」=不信 具体的に言うと、お腹がすいた赤ち…

よく噛んで食べる

生まれてきた命(からだ)を継続して支えるために、 わたし達は「後天の精」である食物から栄養を補い続けます。 そのため、生きていくために「食欲」は欠かせない欲求であり 本来はこの欲求が満たされないと、こころの成長の階段も上っていけません。 とこ…

精(せい)

中医学では生命を維持し、人体を構成する一番基本的な物質を 精(あるいは精気)といいます。 精には「広義の精」と「狭義の精」があります。 「広義の精」とは、人体に必要な小さな物質でそれによって生命活動が維持されています。 人間にとって重要なもの…

五臓六腑

わたしがこのコラムで、中医学のくくりで書いているものに 五臓六腑の名前が出て来ますが 五臓・・・肝・心・脾・肺・腎 六腑・・・胆・小腸・胃・大腸・膀胱・三焦 わたし達が普段使っている、西洋医学的な臓器の概念ととは異なっています。 西洋医学では解…

伝えること(記録して残すこと)

自分が感じたり身に付けたことを、誰かに伝えたり、記録して残しておくことは必要です。 伝えるために、自分の中で整理され、より深く自分の中に入っていきます。 伝える過程の、やり取りの中で磨きがかっていきます。 あるいは、忘れてしまったことも相手が…

天癸(てんき)

エリクソンの発達理論を書く前に 中医学においては人体の生長発育はどのように考えられているかについて書いておきたいと思います。 人体の構成と、生長発育および各種機能を支える基本のものを 精(あるいは精気)といいます。 人体の 生(生まれる)、 長…

触れるということ

中医学の勉強に通っているとき、経絡セラピーも学びました。手軽なものとして、家族・知人を中心に経絡ハンドセラピーをすることがあります。 触れていると、不思議なほどみんなあれこれと話し始めます。 友人知人だと、普段のことはある程度知っているので…

天使の羽根 はばたかせましょう ♪

もうすぐ立春ですね。(今年は、2月4日) 冬の間にからだが縮こまってしまっていませんか? 『天使の羽根 はばたかせましょう♪』天使の羽根?私は『肩甲骨』のことをこう呼んでいます。ちょっと、今はランドセルの名前みたいですけど・・・ 『肩甲骨』は背部…

土用

それぞれの季節の変わり目前の18日くらいが、土用(『湿』)の時期です。年に4回(立春前・立夏前・立秋前・立冬前)あります。 今は立秋前の土用にはいっています。この時期の土用は、日本では梅雨の時期でもあります。 『湿』により、身体がだるい、重…

東洋医学の養生法

4月から、娘の学校の保護者向け講座で東洋医学を学んでいます。 数年前から狙っていたのですが、週末は毎年、カウンセリング関係の受講予定が入っていて困難でした。今年こそは!と、こちらを優先にして学び始めました。 丁度、時が廻って来たのだと思いま…