同一性 VS 同一性の混乱 3 思春期後期〈 エリクソン発達理論・青年期 〉

【思春期後期】は高校生の頃になります。

自立するために、物理的にも心理的にも親からの距離が開き

親とは違う自分を見つけるために、共感してくれる人を探そうとします。


友だちの占める割合が大きくなって

中学生の時が、親:友=6~7:4~3くらい

高校生は、親:友=0~1:10~9くらいでしょうか。

勿論、時期・個人差はあります。


親はもう必要でないと、だんだんに思わせてあげることが自立に繋がります。

それでも、まだ分離することに不安もあるので、その理解も必要です。

戻る場所があるということは、幾つになっても大切なことです。


中学生の時の同性の友情は、異性との親愛関係を作るリハーサル期でもあります。

その道筋を通って、喧嘩しながら Give&Take を学んでいきます。


人の中には、女性性/男性性の両方が備わっていますが

どちらもよいバランスで大事にしていくことが、自信になります。

(自分の性に何か否定的な感覚があると、異性的な振舞いをすることもあります。)


そのためには、
幼児期から自分の性に対する肯定的な考え方が、基本にあることが必要になります。


理想的な人物を求め、なりたい自分の姿を求めています。


威圧的や、人の顔色をうかがったりする大人の態度に

純粋な正義感から、反発の気持ちも生じますが

それを押さえつけることなく、熟す時期を待つことも必要です。


危険なこと、譲れないことは

ダメなことは、ダメと立ちはだかることです。


誰にも(親も)限界や欠点、失敗はあります。

子どももそれを分かって、言います。


誰もがどこかでつまずいて、それを解消したいと思っています。

手に入れそこなったことも

気づいたその時から、変われるチャンスはあるのです。

それは、親もまた同じことです。

子どもの成長するする姿から、気づくこともあるでしょう。


思春期にやり残した問題は、更年期に再燃します。