自律性 VS 恥・疑惑1〈 エリクソン発達理論・幼児期前期 〉

昨年、エリクソンの発達理論について書き始めていたものの

心の中に迷いがあって、続きを書けずにいました。

最近、改めて出会ったのでこれを機会に書いて行こうと思います。


発達段階の第二期は、幼児期前(初)期 だいたい1~3歳ころです。

この時の重要な他者は、親的人物(複数)。

そして、この時期の心理課題は『自律性 VS 恥・疑惑』です。


発達とは、自分の存在する社会のルールを獲得していくプロセスです。

そしてそのためにはプラスとマイナスのバランスが必要になります。

そのため、『対(VS)』の発達課題が存在します。

良い面だけが受け入れられるだけではなく、

悪い面も受け入れられることが必要なのです。


この時期は、トイレトレーニングの時期ですが

排泄を自分でコントロールできることの確立は、

ダメなものはダメというルールを覚えることになります。

このことが獲得できないと、その後の複雑なルールは身に付きません。


排泄コントロールは、性的衝動のコントロールにもつながるので

『自律』の発達課題は、第二次性徴期までには身につける必要があります。

また、暴力に対するブレーキにもなります。


これらを獲得できるまでの失敗から、『恥』の感覚を覚えます。

しかし、この『恥』の感覚があることで

次は失敗しないようにと思い、出来たときの喜びや

ほめてもらって嬉しい感情を持つことが出来るのです。


この時期の発達課題は、生涯にわたる課題になることがあるので

もう少し詳しく書きたいと思います。

次に続きます。


『発達理論 (フロイトエリクソンの視点)(2010-07-08)』

『基本的信頼VS不信〈エリクソン発達理論・乳児期〉(2010-08-06)』