グリーフケア(grief care)2

喪失体験の内、死別体験による喪失からの回復は

喪の作業(mourninng)といわれ、その悲しみを悲しみきるための手助けをすること
と・・・学んできました。

 

しかし、突然の出来事であまりに多くのものを失いその複合した喪失感に、
どう支援し寄り添えばよいのかは、調べ、学ぶ日々です。

 

一般的には悲嘆を乗り越えるプロセスは、自立していくプロセスでもあると言われます。
その期間は、配偶者を亡くした場合は1~2年。
子どもの場合は2~5年と言われていますが、個人差が大きいです。

 

そして「どのように亡くなったのか」と言うことを知ること
対面することが出来たか否かによって「看取った」という思いも変わります。

 

災害による死は、【全人的な痛み】を感じます。

それは、「身体的な痛み」「精神的な痛み」「社会的な痛み」
そして「霊的な(魂の)痛み」です。

 

そのうち「身体的な痛み」は最初からあるわけではありませんが
悲嘆反応として二次的に身体疾患・身体症状が現れることがあります。

「霊的な(魂の)痛み」については、
消えることは無く、それとどう向き合い、折り合いをつけて行くかは
その個人個人の、生きざまなどと関係してくるのでしょう。

 

これらの痛みは、救助にあたった方の中にも生じます。

同じ、あるいは似た体験をもつ方が
共感し、思いを自由に語れる場が必要になってきます。

 

こころもからだと同じように傷を負います。
からだの傷が残るように、こころにも傷跡は残ります。

その傷跡と向き合い、共に生きていくための支えになるものが必要になります。
それはその本人の中にあって、まわりからは本当の意味では解りません。

 

それでも・・・ 周りの者が、まずできること。

語れる時が来たときに

「共感を持って胸の内をを聴き、黙って心に寄り添う」こと。

 

側に居るときに、相手の方の呼吸の速さに合せると

安心感を与えることが出来ます。