親密 VS 孤立 〈 エリクソン発達理論・前成人期 〉

発達段階の第六期は、前成人期 20~30歳台のころです。

この時の重要な関係の範囲は、
友情、性愛、競争、協力の関係におけるパートナーです。


この期では、
前期でアイデンティティの確立が、いかに出来ているかがポイントになります。

確立しているものは、上の関係の範囲の中で、親密を求めて行きます。


充分でなかったものは、自分を不確かに感じ、孤立したり

あるいは不安を共有した似たものが集まったりします。


これまでのアイデンティティの確立が個人的だったのに対して

この時期は、お互いのアイデンティティの「共有」「融合」を目指します。

  
アイデンティティが確立してると、周りの意見を聞いて

妥協したり、(健康的な)自己犠牲が可能になります。

家庭の生活においては

結婚して新しい役割(妻・夫・親)が増え、様々な自立が求められます。


この時期の心理課題は『親密 VS 孤立』です。

【親密】は、上に書いてきたように相手と自分が異なることを認め、
特に異性との深い親密な関係を築きます。

【孤立】は、自分と異なることを排除し、人との関わりを持たずに
自分の目標だけに没頭します。


この発達段階の課題を獲得することで得られるGiftは『愛(love)』です。

それぞれの異質性を認めた上で、尊重し合うことが出来るようになります。