勤勉性 VS 劣等感〈 エリクソン発達理論・学童期 〉

発達段階の第四期は、学童期です。6歳頃~思春期の頃です。

この時の重要な関係の範囲は、近隣・学校です。


更なる身体的発達、そして認知・自我・社会性の発達が見られます。

幼児期後期の集団遊びで得た社会性を基礎にして

更なる社会性を身につけるための練習期になります。

この時期の『ギャング集団(エイジ)*』は
 *小学校3年生位から、リーダーと数人のメンバーからなる
  遊びを中心にして形成される凝集性の高い集団のこと。

子どもが社会に巣立つためのウオーミングアップの場と考えられ
子どもの発達には重要な役割をもちます。(ハーロック 1964)


自分が自分の課題に挑戦し、それを成し遂げることに喜びを見いだします。
【勤勉性】

挑戦した課題を上手く成し遂げられない、
自分は何をしても上手く出来ないと・・不全感と自信の無さに悩む。
【劣等感】


この発達段階の課題を獲得することで得られるGiftは『有能感(competence)』です。

挫折なくすべての課題を達成することは、それで素晴らしいのですが

失敗して『劣等感』を持つことも大切です。(対VS の必要)

そのことにより、他人の気持ちが理解できるようになります。


失敗した自分にOKを出せることも必要です。

『劣等感』を隠すと、それは弱点になってしまいます。


次の段階には、いよいよ人生の大波と言われる思春期が含まれています。

乳児期~学童期までの、課題をクリアしてその時期に臨む方が

スムーズに次の課題をクリア出来る可能性が高いです。


が、それも個人差があり

また、クリアしていない課題は再燃して、再チャレンジの時が訪れます。